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二世澤村四郎五郎メモ

鶴屋南北『戻橋背御摂(もどりばしせなにごひいき)』の冒頭、瀧夜叉役で出た澤村四郎五郎の台詞。 いささか望みあるゆえに、向かい町からはるばると忍び今度の顔見世に出世のツルとものした剣、うぬらに渡していいものか。邪魔だてせずとすみやかに、道おッ…

「伊賀寿太郎」の読み

伊賀寿太郎の姓名の区切りは、伊賀|寿太郎か、伊賀寿|太郎か。 歴史物語の『前太平記』では「伊賀寿」と略称してるから、これが姓の可能性がある。 鶴屋南北の『四天王櫓礎』では、ト書きに「寿太郎」とも「伊賀寿」ともあって決めかねる。登場人物の台詞で…

じつに「じつは」な『戻橋背御摂』

都の守護をになう源頼光の館に上使がやってくる。 頼光は病気で臥せっているため、かわりに奥方の園生の前が応対する。 上使は三田源太広綱と名乗り、頼光が所持する名剣、蜘蛛切りと鬼切りの二刀を差し出せと求める。刀は何者かに盗まれて館にはないのだが…

『四天王楓江戸粧』一条戻橋の場

袴垂の安(はかまだれのやす)を名乗る男娼が、 アゝ、寒い晩だワ。アゝ、人間は心がらだ。誰あろう平井の保昌が弟平井の保輔ともあろう侍が、どういうことか刃物を見ると、そぞろ髪の立つほど恐ろしくて、いまいましい病。(…)兄保昌が、役に立たずと見限…

歴史を個人のドラマに置き換えること

明智光秀の母さつきは、主君織田信長を討った息子の非道を恥じて館を捨て、尼ケ崎の庵室にこもっている。 そこに旅の僧をよそおった羽柴秀吉がたずねてきて、一夜の宿を乞う。 その秀吉を光秀が追ってくる。秀吉が風呂に入ったのを察して光秀が風呂場に槍を…

『浮世柄比翼稲妻』名古屋浪宅の場

名古屋山三は浅草鳥越の裏借家に住んでいる。 そこに借金取りが押しかけている。 呉服屋、小間物屋、縫箔屋が来ている。山三が吉原のおいらん葛城太夫に着物や装飾品を贈ったから、それぞれ二、三十両の借りがある。 米屋、酒屋もきている。 家主も溜まった…

男同士の相合傘

- Actors Sawamura Tosshô II as Hosokawa Katsumoto ® and Ichikawa Sadanji I as Marigase Shûya (L) | Museum of Fine Arts, Boston 浮世絵のことはおいて、まず第2次大戦後まもない時期のディック・ミネのヒット曲から。 花のホールで 踊っちゃいても 春…

大商蛭小島

正木幸左衛門という人物が伊豆の下田で手習いの師匠をしている。 その女房おふじはとても嫉妬深いという。 (奥さんが嫉妬深いのか、たいへんだな、正木という人も) 幸左衛門の留守に、おますという娘が訪ねてきて、弟子になりたいと申し入れるが、女房おふ…