石斑魚

建州に石斑魚という魚がいて、好んで蛇と交わる。
南方の土地では、蜂の巣を除去するのに石斑魚を用いる。蜂が巣をかけた木のそばで石斑魚を焼き、竿の先に付けて魚の影が巣の上にかかるようにすると、たちまちツバメほどの大きさの鳥が数百羽も集まって巣をつつく。巣は砕けて葉のように落ち、蜂も全滅する。

以上、『酉陽雑俎』巻十七にある話。
日本では「うぐい」に「石斑魚」の字をあてるが、Wikipedia によれば、

日本語で「石斑魚」はウグイを意味するが、香港では「石斑魚」(広東語 セッパーンユー sek6baan1yu2)はハタの意となる。中国語でウグイは、三塊魚または珠星三塊魚と書かれる。

というから、中国の「石斑魚」と日本の「うぐい」は別物か。

資料:
- 酉陽雑爼 3 (東洋文庫 397) | Amazon
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